信用状(L/C=Letter of Credit)とは、銀行が発行する支払確約書で、貿易取引をスムーズに行うための決済手段としては一般的である。
銀行が輸入者の依頼に基づき、輸出者宛てに発行する支払保証書。
貿易取引は、相手が遠隔地にいるため、商品を発送しても買い手がちゃんと支払いをするかどうかを確証する手段に乏しい。このために発達した手段が荷為替手形という方式であるが、これに銀行による信用供与を加えてさらに確実にした手段が信用状決済である。
信用状取引により、輸出者は船積みと同時に輸出代金を回収することができるほか、輸入者にとっても、輸入代金を前払いする必要がなくなる。
信用状取引の一般的な流れは以下の通り。
- 輸出者 (beneficiary) が、輸入者に対して、信用状発行を依頼。
- 輸入者 (applicant) は、取引銀行(=発行銀行 (issuing bank) )に対して、信用状発行を依頼。
- 信用状発行の際には開設手数料が必要。(銀行により手数料はまちまちだが、信用状金額の約0.1~0.7%、もしくはミニマムチャージ約3,000~7,000円など)
- 発行銀行は信用状を発行し、輸出国の銀行(=通知銀行 (advising bank) )に送付。
- 通知銀行は、送られてきた信用状を輸出者に渡す。
- 輸出者は船積み完了後、船積書類(インボイス、パッキングリスト、B/L、送り状)を取引銀行に持ち込み、信用状の買取を依頼。
- 銀行は、信用状と船積書類の内容をチェックし、書類上の不備がなければ買取を行う。
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